部分入歯のバネの弊害

健康保険が適応となる場合、自費で賄う場合。入歯の相場は双方でどのくらい差があるものなのでしょうか。漸く見つけた入歯の上手な先生が、「保健ではねえ」などと色よい返事をしてくれないという可能性もあります。厚生労働省としては、「通常必要とする治療は、すべて健康保険適用」という見解です。にも関わらず、健保の入歯は歯科医に嫌われがちのように思うのです。なぜなのでしょうか。ここでまず部分入歯について説明します。この分野は現在ものすごく研究が進んでいます。総入歯に関しては流行から外れている状況となります。しかし部分入歯については話が違うのです。特に、残った歯に部分入歯を連結する為の「維持装置」には大きな進歩がみられるのです。かつては、部分入歯の維持装置はおおよそバネと決まっていました。ところが、このバネが歯の健康にはよくなかったのです。バネをかけた歯は、歯垢が残ってしまいやすい為に虫歯にやられてしまったり、歯槽膿漏で歯がぐらついてしまったり。天然の歯というのは、縦に加わる圧力に対してはとても強く出来ています。食べた物を噛む為ですね。自分の体重くらいは1平方㎝で受け止められると言います。しかし横向きに加わる力には弱いのです。弱いと言っても、衝撃に弱いという事ではなくて、横向きに小さな力が長時間・長期にわたってかかり続けると、移動したり・ねじれるように倒れたり、グラグラしたりするようになってしまうのです。これは歯の生えている仕組みによるものなのですが、矯正で小さな力を与え続け、何か月かかけて破裂を変形させる事が出来るのはこの性質によるものです。同じ性質が、入歯のバネの場合は裏目に出やすいのです。あまり強い力でなかったとしても、それが長期にわたるとなると、グラグラになってしまったりするのです。

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